最終更新日 2022 年 12 月 9 日
接種対象となったら、できるだけ早くブースター接種を行い最新の状態にしておくことがCOVID-19の重症化や死亡を防ぐ最も良い方法です。
ブースター接種の推奨について、Centers for Disease Control and Prevention(CDC)は以下のアップデートを行っています。
- 生後6ヶ月から5歳までの、当初の1価Moderna COVID-19ワクチンを接種したお子さんは、初回分接種の完了後2ヶ月経ってから、アップデートされた2価ブースターの接種が現在可能となっています。
- 生後6ヶ月から4歳のお子さんを対象としたPfizerのCOVID-19ワクチンには、これから2回のPfizer1価ワクチン接種と、1回のPfizer2価ワクチン接種が含まれることとなります。
- Pfizerの初回分ワクチンの3回接種をまだ開始していない、または初回分ワクチンの3回目接種を済ませていない生後6ヶ月から4歳までのお子さんは、アップデートされたPfizer初回分を受けることになります。
- 生後6ヶ月から4歳までで、すでにPfizer初回分のワクチン接種3回を済ませているお子さんは、現時点では、追加の接種またはブースター接種の必要はありません。
- NovavaxのCOVID-19ブースター接種は成人の方が接種できます。これは、既に初回分のワクチン接種は終えているが、これまでCOVID-19のブースター接種を受けていない場合、またアップデートされたmRNAブースター接種が受けられない、または受ける予定がない方が対象です。
接種済みワクチンの種類 | ブースター接種の対象者 | どのブースター接種を受けるか | ブースター接種の時期 |
---|---|---|---|
Pfizer-BioNTech | 5歳以上の方全員 |
Pfizerワクチンを接種した5歳のお子さんは、アップデートされたPfizerの2価ブースターワクチンのみ接種が可能です。 6歳以上の方は、以前受けたワクチンに関係なく、アップデートされたPfizerまたはModernaの2価ブースター接種を受けてください。 |
少なくとも、一連の初回分接種を終えてから、または前回のブースター接種を終えてから2ヶ月後 |
18歳以上の方は、アップデートされたmRNAブースターワクチンが接種できない、または受ける予定がない場合でも、Novavaxのブースターワクチンの接種を選択することもできます。 | Novavax: ワクチン初回分を接種してから最低6か月が経過している | ||
Moderna | 6ヶ月以上の小児 |
生後6ヶ月から4歳のお子さんは、前の接種の時と同じブランドのアップデートされた2価ブースターワクチンを接種してください。 5歳以上の方は、アップデートされた2価PfizerまたはModernaのブースター接種を受けてください。 |
少なくとも、一連の初回分接種を終えてから、または前回のブースター接種を終えてから2ヶ月後 |
18歳以上の方は、アップデートされたmRNAブースターワクチンが接種できない、または受ける予定がない場合でも、Novavaxのブースターワクチンの接種を選択することもできます。 | Novavax: ワクチン初回分を接種してから最低6か月が経過している | ||
Novavax | 12歳以上の方 | 12歳以上の方は、アップデートされた2価PfizerまたはModernaのブースター接種を受けてください。 | 少なくとも、一連の初回分接種を終えてから、または前回のブースター接種を終えてから2ヶ月後 |
18歳以上の方は、アップデートされたmRNAブースターワクチンが接種できない、または受ける予定がない場合でも、Novavaxのブースターワクチンの接種を選択することもできます。 | Novavax: ワクチン初回分を接種してから最低6か月が経過している | ||
Johnson & Johnson* | 18歳以上の方 | 18歳以上の方は、アップデートされた2価PfizerまたはModernaのブースター接種を受けてください。 | 少なくとも、一連の初回分接種を終えてから、または前回のブースター接種を終えてから2ヶ月後 |
18歳以上の方は、アップデートされたmRNAブースターワクチンが接種できない、または受ける予定がない場合でも、Novavaxのブースターワクチンの接種を選択することもできます。 | Novavax: ワクチン初回分を接種してから最低6か月が経過している |
※mRNAワクチンの接種を推奨しますが、別のワクチンを接種できない、または接種したくない場合は、引き続きJohnson & JohnsonのCOVID-19ワクチンが接種できます。
免疫不全の方の接種
中程度または重度の免疫不全状態の方は、ガイドラインが異なります。
もし、あなたが... | 私は追加の接種をした方がいいですか? | ブースター接種を受けられますか? |
---|---|---|
Pfizer:5歳以上の方は、21日間隔を開けて2回接種 | はい。5歳以上で中程度または重度の免疫不全状態である場合、2回目の接種の後、28日が経過してから追加接種を受ける必要があります。 |
はい、5歳以上の方については、最新の接種状態となるために、前回の接種以降2ヶ月たってから、アップデートされた2価mRNAブースターの接種を推奨しています。 Pfizerワクチンを接種した5歳のお子さんは、アップデートされたPfizerの2価ブースターワクチンのみ接種が可能です。 18歳以上の方は、アップデートされたmRNAブースターワクチンが接種できない、または受ける予定がない場合、初回分のワクチン接種を終えてから6か月後に、Novavaxのブースター接種を選択することもできます。 |
Pfizer:生後6ヶ月から4歳までの子供には、3回接種を行います。最初の2回の接種は21日間の期間を空けて行い、3回目の接種は2回目を接種してから8週間後になります。 | いいえ、中程度または重度の免疫不全のある生後6ヶ月から4歳までのお子さんは、今の時点では、接種初回分の追加の接種を受けないでください。 | いいえ、アップデートされた2価ワクチンの接種は、現時点ではPfizerを接種初回分として受け終わった生後6ヶ月から4歳までの子供には認可されていません。 |
Moderna:6ヶ以上の方は、28日間隔を開けて2回接種 | はい。6ヶ以上で中程度または重度の免疫不全状態である場合、2回目の接種の後、28日が経過してから追加接種を受ける必要があります。 |
はい。生後6ヶ月以上の方に対しては、最後に接種してから2ヵ月が経過した後に、アップデートされた2価mRNAブースター接種を受け、最新の状態にすることを推奨しています。 生後6ヶ月から4歳のお子さんは、前の接種の時と同じブランドのアップデートされた2価ブースターワクチンを接種してください。 5歳以上の方は、アップデートされた2価PfizerまたはModernaのブースター接種を受けてください。 18歳以上の方は、アップデートされたmRNAブースターワクチンが接種できない、または受ける予定がない場合、初回分のワクチン接種を終えてから6か月後に、Novavaxのブースター接種を選択することもできます。 |
Johnson & Johnson:1回接種は18歳以上から認可* | はい。18歳以上で中程度または重度の免疫不全状態である場合、J&Jの1回接種から28日が経過してから、mRNAワクチンの追加接種を受ける必要があります。 |
はい、18歳以上の方については、最新の接種状態となるために、前回の接種以降2ヶ月たってから、アップデートされた2価mRNAブースターの接種を推奨しています。 18歳以上の方は、アップデートされたmRNAブースターワクチンが接種できない、または受ける予定がない場合、初回分のワクチン接種を終えてから6か月後に、Novavaxのブースター接種を選択することもできます。 |
Novavax: 12 歳以上の方は、21日間隔を開けて2回接種 | いいえ、中程度または重度の免疫不全のある方は、今の時点では、接種初回分の追加の接種を受けないでください。 |
はい、12歳以上の方については、最新の接種状態となるために、前回の接種以降2ヶ月たってから、アップデートされた2価mRNAブースターの接種を推奨しています。 18歳以上の方は、アップデートされたmRNAブースターワクチンが接種できない、または受ける予定がない場合、初回分のワクチン接種を終えてから6か月後に、Novavaxのブースター接種を選択することもできます。 |
※mRNAワクチンの接種を推奨しますが、別のワクチンを接種できない、または接種したくない場合は、引き続きJohnson & JohnsonのCOVID-19ワクチンが接種できます。
よくある質問
- ブースター接種では、前の接種と同じブランドのCOVID-19ワクチンを受けないといけないのですか?
-
生後6ヶ月から4歳のお子さんは、前の接種の時と同じブランドのアップデートされた2価ブースターワクチンを接種してください。
Pfizerワクチンを接種した5歳のお子さんは、アップデートされたPfizerの2価ブースターワクチンのみ接種が可能です。
Modernaワクチンの接種を済ませている5歳のお子さんは、アップデートされたModernaまたはPfizerの2価ブースターワクチンの接種が可能です。
6歳以上の方は、以前受けたワクチンに関係なく、アップデートされたPfizerまたはModernaの2価ブースター接種を受けてください。
18歳以上の方は、アップデートされたmRNAブースターワクチンが接種できない、または受ける予定がない場合でも、Novavaxのブースターワクチンの接種を選択することもできます。
- 追加接種が特定のグループに推奨されているのはなぜですか?
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COVID-19に対するリスクが高い人々がブースター接種を受けることで、引き続き重症化を防ぐことが期待できます。
ブースター接種は以前、COVID-19が重症化するリスクが高い人にのみ推奨されていましたが、推奨の範囲を拡大し、COVID-19の症状に対する保護を高めるとしてブースター接種が生後6ヶ月以上の方全員に推奨されています。
より感染力の強い変異種が増して、全米でCOVID-19の患者数が増えていることから、これは非常に重要になってきています。
米国で認可・承認されたCOVID-19ワクチンは、COVID-19による重症化・入院・死亡などのリスク削減に非常に有効で、変異株にも効果が期待できます。ただ、現在のワクチンは時間が経過するにつれ保護効果が弱まります。ブースター接種はCOVID-19に対するワクチン保護効果を高め、免疫を持続させることができます。
- まだ、1回目・2回目(接種初回分)の接種を実施していますか?
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はい。対象となる全ての方に初回分のワクチン接種(Johnson & Johnsonは1回接種、PfizerまたはModernaは2回接種)を受けていただくことを今でも最優先しています。ワクチン接種済みの成人に比べ、ワクチン未接種の成人の入院率は10~22倍高くなっています。ワクチン接種者は、ワクチン未接種者と比べて、COVID-19で重症化するリスクが断然低く(あるいはまったく症状が出なく)なります。ワクチン接種により、発症したり、長い期間続く症状が起こるのを防ぐことができます。そのような症状はCOVID-19で病状が出た人のうち、最大50%の人が報告しています。
- 追加接種が必要ということは、ワクチンがうまく作用していないということですか?
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いいえ。現在米国で使用しているCOVID-19ワクチンは重症化・入院・死亡を防ぎ、変異株へも効果が認められています。ただし、公衆衛生の専門家は、特にハイリスク群におけるCOVID-19の軽度~中程度の症状に対しての予防効果は低いとみています。
アップデートされたブースターワクチンは、免疫を活性化させ、オミクロン株に対する予防効果をより高められるよう作られています。最も高い予防効果を得るためには、推奨された接種を全て受けることが重要です。
- ブースター接種を受けなかったとしても、接種が完了したとみなされますか?
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COVID-19ワクチンの初回分接種と、CDCが各自に推奨する一番最近のブースター接種を終えた方は、 COVID-19ワクチンの接種が最新の状態 になっています。
- 追加接種の対象者であることをどのように証明すればよいですか?
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追加接種の対象者である旨を自己申告していただけます。医療従事者からの推薦状を提示する必要はありません。
あなたがPfizerのワクチンを2回接種済みであることをワクチン提供者が確認できるよう、追加接種のアポイントメントにはご自身のワクチンカードをお持ちください。カードをお持ちでない場合は、ワクチン提供者があなたの記録を調べることも可能です。
- ワクチンのブースター接種は追加接種とどう違うのでしょうか?
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- 追加接種とは、初回分の接種を終えたものの、十分しっかりとした免疫が得られなかった一部の人(上の表をご覧ください)に対し実施する接種のことです。
- ブースター接種とは、初回分のワクチン接種後に得た免疫が、時間が経って薄れてきた人に対し行う接種のことです。
- 免疫障害があるとはどういう意味ですか?
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免疫不全の状態で、mRNA COVID-19ワクチンを2回、J&Jワクチンを1回接種済みの方
以下のいずれかの症状がある場合、中程度から重度の免疫障害があるとみなされ、COVID-19ワクチンの追加接種を受けることでメリットを得られる場合があります。このグループには以下の方が含まれます。
- 腫瘍または血液の癌に対して積極的な癌治療を受けている方。
- 臓器移植を受け、免疫系の機能を抑制する薬を服用している方。
- 2年以内に幹細胞移植を受けた方、あるいは免疫系の機能を抑制する薬を服用している方。
- 中程度または重度の原発性免疫不全症(DiGeorge症候群、Wiskott-Aldrich症候群など)を患っている方。
- HIV感染症が進行した方、またはHIV感染症未治療の方。
- 免疫反応を抑制する可能性のある高用量のコルチコステロイド投与による積極的治療を受けている方、あるいは同様の他の薬を服用している方。
現在接種が進んでいるワクチンは、ほとんどのウイルス変異株に対して90%の予防効果がありますが、研究により、中程度から重度の免疫障害を持つ方は必ずしも強固な免疫を得られていないことがわかっています。2回の接種で十分な免疫を得られなかった方に対する3回目の接種はブースター接種ではなく、追加接種とみなされます。
- 基礎疾患があるとはどういう状態ですか?
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年齢を問わず、以下に挙げる状態の人(英語のみ)は、COVID-19が重症化する可能性がさらに高いです。COVID-19の重症化とは、感染者が以下の状態になるかもしれないということです。
- 病院に入院する
- 集中治療を受ける
- 呼吸ができるよう、人工呼吸器が必要となる
- 死亡する
COVID-19ワクチンの接種(初回分接種とブースター接種)やその他COVID-19感染予防策を行うことは、もしあなたが高齢で、あるいはこのリストに含まれるような複数の症状、または深刻な症状がある場合は重要なことです。このリストには、COVID-19重症化のリスクが高くなる可能性がある全ての症状が含まれているわけではありません。ここに含まれない症状がある場合には、どのように症状を管理し、COVID-19から身を守るのが最も望ましいかを医療機関に相談してください。
- 癌
- 慢性の腎臓疾患
- 慢性の肝臓疾患
- 慢性の肺疾患
- 認知症、またはその他神経症状
- 糖尿病(1型、2型)
- ダウン症
- 心臓疾患
- HIV感染症
- 免疫障害のある状態(免疫システムが低下)
- メンタルヘルス症状
- 過体重、肥満
- 妊婦
- 鎌状赤血球病、またはサラセミア
- 現在、または過去の喫煙者
- 臓器移植、または血液幹細胞の移植
- 脳卒中、または脳への血流に影響がある脳血管疾患
- 物質使用障害
- 結核
- 中程度から重度の免疫不全の人がこれらのワクチン接種を受けるのに、医師の診断書/処方またはその他の書類が必要ですか?
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いいえ、ワクチン接種場所で身分証明の提示をすれば、すべての接種を受けられます。このような人たちがワクチンを接種する際に、支障が生じることのないようにしています。免疫不全の人で特定の疾患について質問がある場合は、かかりつけの医療機関に追加接種を受けることができるか相談してください。